亡くなる前日、プリはとても穏やかだった。
呼吸も穏やかで、じーーーーーーーっと、
ただただじーーーーーっと、私を見ていた。
珍しく私は夜更かしをしていた。
うとうとしかけた夜中2時頃、プリが吐いた。
後始末をして、また布団に入る。
プリは私をただただ見ている。
離れていたKさんには、容態が代わり次第連絡するつもりでいた。
吐いたことを教えようかな、
もしかしたら・・・もしかするかもしれないと、
予感もあった。
だけど、あまりに穏やかになったプリに、どこか「まだ大丈夫」と思ってもいた。
夜中、少しづつプリの呼吸が荒くなる。
肩で息をして、何度も何度も頭の位置を動かす。
数センチ「くっ」と頭を動かす。それも絶え間なく。
寝心地が悪いのだろうと、寝返りを打たせると再び吐いた。
朝になったら、先生に相談しようと考えながら私もずっと眠れなかった。
もう1度寝返りを打たせると、また吐く。
仰向けにして腕枕をしたとき、ウンチが出る。
明け方にプリは寝た。
その日お見舞いに来て下さる予定だった、こままさんに
「今日は無理かも知れない」と、早朝に失礼だったがメールする。
8時頃だろうか。私も9時に病院が開くのを待ちながらプリにひっついて、うとうとしてしまった。
プリが吐いて、私は「がばっ」と目が覚めた。
吐いたあと、「ひっ」と言ったプリ。
吐ききれずのどにつまったのではないかと感じた。
とっさにプリを左腕で起こし上げ、
「吐きなさい。プリ。吐きなさい。」
と声をかける。
吐かない。
「しっかりしなさい。プリ、プリっ。」
お水をあげるも。口の脇からそのまま流れでる。
その辺りから私の頭の中は真っ白だった。
必死で名を呼び続けていた。
絶叫に近かったようにも思う。
嘘でしょう。もしかして、心臓は止まってしまったの?
左腕にプリを抱きながら、プリの名を呼び続けた。
死んでしまったのは、結局どの瞬間なのか
私にもわからなかった。
静かに見送ろう。
最後プリが見る私は、笑顔であるように。
ずっとずっと私はそうしようと思ってきたのに、
それが出来なかった。
Kさんとこままさんに、亡くなったことを知らせた。
こままさんがお昼過ぎに、お別れに来て下さる。
Kさんはすぐに金沢から帰宅した。
プリは、まだやわらかく、少しあたたかかった。
レバー缶をあげたのが、結果、衰弱を早めた。
たくさんの後悔と、あいくるしいのと、せつなさと。
私はまだ、プリの「あほっぷり」をなかなかすぐには思い出せない。
馬鹿の一つ覚えのようにボールで遊んだプリ。
すっとんきょうなプリ。
カレイの唐揚げの残骸を盗み食いしたプリ。
そんなプリのあほあほな姿を自然と思い出せる日は、
もう少し、もう少しだけ先かもしれない。
まだまだせつなくて、いとしくて、くるしくて。
「sweet」の更新は不定期になります。
また何か書きたくなったときに、書いてみます。

またね。
趣向を変えて、別館を準備中です。
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